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開業したてのクリニックの一日の目標患者数と、効率よく集患する方法


 

新しくクリニックを開業したものの、患者数があまり伸びない、思ったほど利益が上がらない、そんなお悩みはありませんか? このコラムでは、どのくらいの患者数が適切なのかを知りたい人に向けたお話をいたします。合わせて効率よく集患する方法にも触れますので、是非ご一読ください。

 

目標にすべきクリニックの一日の平均患者数は40人/日

一日の平均患者数は40人/日

厚生労働省が平成27年に発表したデータをもとに、「全国の診療所の月あたりの外来患者数」を「全国の診療所数」と「週5日稼働で21日診療」で割ると、一日当たりの平均患者数は約40人前後となります。

もちろんこれは平均値なので、多いところも少ないところもありますが、まずこれを目安として、以下の項目をご覧ください。

患者を増やしすぎると、一人あたりの診療時間から患者満足度に影響

1日の患者数を増やせば利益は上がりますが、増やし過ぎは患者の満足度低下に繋がります。診療スピードを重視した結果、丁寧な診察や説明が不足すれば、患者離れが起きることもあるので要注意です。

前項で提示した1日40人を平均的開業時間7時間(9時~13時、15時~18時)で割れば、一人当たりの診療時間は10.5分です。ここから検査結果の確認やカルテの記載を差し引けば、実際に患者に相対する時間は5分程度取れればいい方、という形になります。

一方で患者の側から見た満足度は、診療時間が3分を切ると明らかに低下するというデータ(※)が存在します。そのため、やはりあまり詰め込み過ぎるのは得策ではありません。

患者の平準化で、キャパシティの増大と患者満足度を維持

1日約40人の患者数を満たしているとしても、患者が集中する時間には患者の満足度は下がり、医師やスタッフのストレスは増大します。これを緩和するには患者の来院時間を平準化することが重要です。

平準化には以下の3つの方法があります。

① 院内掲示やホームページで混雑の傾向を告知する

高齢者には院内掲示で、若い方にはホームページで、混雑時間を発信するだけでも、患者の側から平準化してくれます。患者が医療機関で最も不満に思うのは「長時間待つこと」というデータがありますので、誰しも混雑時は避けたいと思っていることがわかります。特に近年はホームページで情報を得てから来院する人が増える傾向にあるので、この掲示は非常に重要です。

② 地域住民や季節の来院傾向に診療時間を合わせる

地域によって混雑の傾向は異なります。サラリーマンが多い場所なら帰宅時間の来院が多く、土曜、日曜に診療を行うのも有効です。内科であれば冬場は風邪やインフルエンザで来院者数が増える可能性が高いので、その期間だけ診療時間を長くするという方法もあります。

③ 時間予約制を導入する

全ての患者を予約だけで診療しようとするとどうしても患者数が減りますが、予約外の患者も来るようにしておけば、クリニック側である程度の調整ができます。例えば混雑が見込まれる時間には30分に1人の予約を受け、空いている時間なら30分に3人、という具合です。これには混雑時間の把握が必要ですが、運用しながら経験的に調整することで、より精度は上がっていくでしょう。

 

平均患者数に判断基準を委ねるのではなく、クリニックの将来を見据えた目標設定を

平均値は参考として、将来設計を踏まえた集患を

ここまで上げた数値を収入に換算してみましょう。医師1人、看護師1人、医療事務2人の平均的内科クリニックで上記の平均40人の集患を満たした時の総売り上げは年間6000万円、従業員の給料と平均的家賃550~600万円、設備等にかかる費用や諸経費3800~4000万円を差し引いた1400万円が院長先生個人の収入となります。更にここから税金や借入金を引くと、勤務医よりは収入は高くても、開業のリスクを負っている割には驚くほど収入が上がったとは言えないかもしれません。

ここで開業医の支出についても考えてみましょう。要素として大きいのは、まず住宅のローンが考えられます。次いで大きいのはお子さんがいる場合の学費です。せっかく開業したのですから子息に継がせたい、と考えれば医学部へ行くのは必須です。私立大学であれば仕送りも含めて4000万円~程度が必要となります。更に両親の介護なども大きな支出になる可能性があります。もちろんこれに加えて、日常の生活費や交際費が必要です。更に老後の生活資金も考えておかなければなりません。

仮に老後の生活費が毎月50万円として、65歳で引退後90歳まで生きるとすると、1.5億円が必要です。また、クリニックも10~15年毎に医療機器の買い替えや建物の補修などが必要になります。もちろん収入や支出に関する考え方には個人差がありますが、平均値はあくまで参考として、それぞれの将来設計を踏まえた集患を考える必要があると言えます。以上、概略値ではありますが、これらの先々の支出を踏まえて、目標集患数を設定しましょう。

集患数を上げるという前提であれば、クリニックの認知度を上げ、他院から乗り換えてもらうための広告が必要です。広告には、ポスティングチラシや新聞の折込チラシなどの紙媒体と、ホームページやリスティング広告などのネットを活用する方法があります。特にネットで医院を検索して来院する患者は増えていますから、ホームページの整備は継続的に集客数を増やすためには欠かすことはできません。

また、前述したように、集患数にばかり着目すると顧客満足度が低下する可能性があります。満足度が下がればかかりつけにならないだけでなく、狭い地域の中でマイナスなイメージを広めることにもなります。とは言え、満足度だけにフォーカスしても患者数は増えません。満足度が地域の口コミに昇華するのは大事な要素ではありますが、集患面をそれだけに頼るのは心細いでしょう。広告による集患と患者満足度の維持のバランスを考えた、計画的な集患が重要ということです。

 

まとめ

せっかく開業したのですから、安定的に利益を上げたいのはどなたも望まれることでしょう。その目安として1日約40人という数字を紹介しましたが、この平均患者数のみに固執してしまうと、将来の展望を見失ってしまいます。先行きを考えた集患数を把握し、それを満たすために効率よく広告を行い、患者満足度も大切にしていくことが、クリニックの安定につながるのです。

 

【参考文献】・厚生労働省:2 診察までの待ち時間・診察時間(外来患者のみ)

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jyuryo/05/kekka2.html

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