集患・増患に欠かせない戦略と戦術
目次
集患・増患に必要なのは戦略と戦術
集患・増患は、どんな病院やクリニックにとっても重要な課題のひとつです。
全国からこの問題に関してたくさんのご相談をいただきますが、多くのケースで見受けられるのが「なんとかしたいと考えてはいても問題の本質を見極められていない」ということです。
例えば「設備投資が足りないのではないだろうか」「病院の立地が悪いのではないだろうか」などなど、多くの院長様がお悩みを抱えていらっしゃいます。もちろんこういった点も改善できるのであればしていきたいことは言うまでもありませんが、患者さんを集めるために最優先で解決すべき問題はもっと別な部分にあります。それが、「集患・増患のための戦略と戦術」なのです。
集患・増患のための戦略とは
集患とは、文字通り「患者さんを集めること」を意味します。そして増患の方も同じく文字通り、「患者さんを増やすこと」という意味です。
どちらも病院にとってはほぼ同じ意味を持つ言葉ですが、例えば「病院の立地を良いところにする」といったテクニックは現在既に病院を運営されている場合には実行が難しいですよね。今現在運営している病院に患者さんを集める、今以上に患者さんを増やすという意味で役に立つ戦略と戦術についてご紹介していきたいと思います。
まず、集患や増患を目的とした戦略とは何かというと、患者さんのニーズのマーケティング、そしてそのマーケティングに基づいたPRをしていくことを指します。
マーケティングとは、簡単に言えば患者さんたちがどんなニーズを抱えているかを調べるということですね。
当然のことではありますが、患者さんたちは自分にとって合っている、求めている治療が得られると感じる病院に集まります。わざわざお金を払って自分には合っていない治療を受けにくる患者さんはいませんよね。患者さんに来院してもらうためには、患者さんのニーズに応えることができる病院である必要があります。そのためには、まず患者さんがどんなニーズを持っているかを具体的に知る「マーケティング」が重要になってくるのです。
また、そのマーケティングを活かしたPR活動もとても重要になってきます。競合している病院は多数あるはずですから、患者さんのニーズに応えられることに加え病院独自の特色もアピールすることが重要です。こういった一連の方法をまとめて「戦略」と呼んでいます。
集患・増患のための戦術とは
次に、集患のための戦術についてもご説明していきます。
戦術とは、具体的にどんな方法で病院のPRや広告をしていくかということを指します。例えば現在多くの患者さんが病院を探すときに用いているインターネットに関する戦術なら、ホームページの制作やSEO対策、リスティング広告などが鍵となってきます。よりアナログな広告方法に関しても、見た人の印象に残るようなものを制作し、しっかりターゲットに届くよう配布するのが重要です。
このような戦略、そして戦術に基づいたPR活動や広告を中長期的に続けることが、患者さんに安定して来院してもらうようにする上では一番効果的です。時間は多少かかりますが、正しい戦略とそれに基づく戦術を続ければ続けるだけ安定した集患や増患が見込めるはずです。
集患・増患に効果的な戦略:マーケティング
集患や増患のためには、まず患者さんがどんな病院を求めているのかという調査、そして新しい患者さんを増やすだけでなく定着させることができるような仕組みづくりが重要です。そのための効果的な戦略を練るためにはどんなマーケティングが必要なのでしょうか?
患者さんのニーズを把握する
集患のための戦略を練るには、しっかりしたマーケティングを行うことが大切です。患者さんのニーズを知らないままでは、病院の運営をどういった方向に改善していけばいいか、その指標がはっきりしませんよね。効果的な戦略を取れていない場合、マーケティングが不充分になっていることがとても多いです。
患者さんのニーズを知れば、自ずと病院の運営方針についても方向性が定まってくるはずです。本当に効果的な集患のためには患者さんのニーズを知るマーケティングが欠かせないのです。
患者さんのニーズを知るためには、患者さんと接触する機会を作る他、競合している病院の患者さんにヒアリングするのも効果的です。競合している病院に関する不満や疑問点を知ることができれば、その部分を改良・改善していくことを病院の方針とすることができます。
地道なPR活動も集患・増患には効果的
有名な病院であれば評判を聞いて遠方から訪ねてくる患者さんもいらっしゃるでしょうが、やはり集患のための最初の訴求ターゲットは病院周辺の地域にお住まいの患者さんたちです。そういった患者さんたちへのPR活動としては、地道ではありますが、地域で開催されるイベントやシンポジウムでの講演、地域で発行されている雑誌やフリーペーパーなどへの寄稿が効果的です。もちろん他にも様々なPR方法がありますが、患者さんと直接もしくは間接的に接する機会を増やすことが重要なのです。
こうしたPR方法は一見地味ですし、労力もかかるので敬遠される方も少なくありません。ですが、地域の方々へ顔や名前が知られているというのはとても大きなアドバンテージとなります。
患者さんたちが病院へ求めているニーズには色々なものがありますが、中でも一番大切なのは「信頼できるお医者さんがいるかどうか」という点です。「講演をするくらいなんだからしっかりしたお医者さんなんだろう」という印象づくりを行うのは、この「信頼」を得るためにはとても効果的なんです。
地域にお住まいの方々、そしてその方々のご家族は、将来的な病院の患者さん候補となります。何かあったときにはこの病院を利用しようと考えてもらえるよう「信頼できる医者がいるクリニックである」ということを事前にPRしておくことは集患・増患についてかなり効果が期待できるといえます。
集患・増患に効果的な戦術:SEO対策や広告など
患者さんのニーズなどを知り戦略を立てたら、次はそれに基づいた戦術を実際に行っていくことになります。例えばインターネット上での広告であればSEO対策やリスティング広告、わかりやすく患者さんにアピールできるホームページ作りなどが主な戦術として挙げられます。
集患・増患のための丁寧なホームページ作り
パソコンやスマートフォン、タブレットなどが普及している現在、ホームページは病院への来院を促し患者さんを集められる大切なコンテンツのひとつとなっています。周辺地域のクリニックを検索し、それぞれのホームページを見てどのクリニックを選ぶか決めるという患者さんはとても多いのです。
そのためには、ホームページを丁寧に作り込んでいく必要があります。診療時間などをわかりやすく表記する他、病院へのアクセス方法は丁寧に書かれているか、どんな雰囲気の病院かなど、押さえておきたいポイントはいくつもあります。ホームページを見た患者さんがこの病院なら安心して行けると感じられること、そして実際に来院する際診療の内容や時間、アクセス方法などの情報を簡単にチェックできること、この2点は最低でもクリアしておきたいところです。
リスティング広告はピンポイントの集患・増患に効果的
リスティング広告というのは、検索エンジンで特定のワードを検索した際、検索結果の上部に表示される広告のことです。
このリスティング広告も、患者さんを増やすにはとても効果的です。新規の患者さんは地域の名前や専門科などを検索ワードとして病院を探すことが多いですから、リスティング広告のような検索に連動するタイプの広告は新しい患者さんの獲得を望んでいる病院にはとても合っているのです。
まとめ
集患・増患のための戦略や戦術についてご紹介してきましたが、実際は病院によって効果的な戦略・戦術には違いがあります。病院の状況や種類によって必要な戦略も戦術も大いに異なりますので、実際には「これをしたら必ず患者さんを集められる」という方法はないのです。
集患・増患についてお悩みのときには、ぜひ弊社の無料相談サービスをご利用いただければと思います。プロの視点からも状況を判断することで、院長様おひとりで考え続けるよりも効果の見込める戦略・戦術をご紹介できるはずです。
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